腹風邪

 

   スウェーデンに来て三年目にして私は初めて「mag influensa(ウイルス性胃腸炎)」
   を経験しました。そう、あれはEmilのおじいちゃんのお葬式があった日。式に
   集まった親戚の内何人かが「風邪を引いていてねェ」と言っていたっけ。式の後
   には軽食も出て、コーヒー、ケーキで締めくくりました。どうもこの日感染した
   らしいのです。
   家に着いてからしばらくすると何となく体調が優れない・・・。気分も落ち込み
   がちで何をするにもため息混じり。「一体どうしちゃったのかしら?」と思って
   いると夜には原因不明の鳥肌(しかも痒い)が出る始末。おかしい、おかしいとは
   思いつつ結局その日はそのまま寝る事にしました。
   明くる朝。・・・重い、そして痛い。胃がやたらと重く痛いのです。胃酸過多の
   ような感じだったのでひとまず牛乳を飲みました。ところが気分は良くなるどころか
   どんどん悪くなって来るではありませんか。午後になっても良くなる気配がないので
   Emilにtel、仕事の後すぐ帰ってくるよう頼みました。朝、牛乳を飲んだだけだった
   のでとにかく何か食べないと、と思いマフィン一個と牛乳一口、その後お粥を作って
   食欲もあまり無いまま食べました。思えばこの時無理に食べたのが更なる苦痛を生む
   原因となったのです。
   夕方5時半Emilが会社から帰ってきました。彼が帰って来てからほどなくして吐き気
   第1陣がやって来て私は戻してしまいました。この日は具合が悪い私に付き合って
   Emilも9時すぎには寝る事にしてくれました。隣でグーグー寝ている彼を横目に私は
   と言うとナンとも言えない胃の不快感と戦っていました。しばらくそのままうつら
   うつらしていたのですがそこに吐き気第2陣がやって来たのです。吐き気と共に
   キューっと胃が縮み、押し上げられます。
   第1陣、その後やって来た第2陣共、主な嘔吐物はお粥!米粒が消化されずにそのまま
   出て来て笑えました。いや、本人は「吐き疲れ」でぐったりでしたが。Emilも起きて
   私が吐いている間背中をさすってくれたので安心感はありました。
   第2陣の後に飲んだお茶もいけなかった。ちびちび飲んでおけば良いのに吐いた後で
   喉も乾いていたので一気に飲んでしまったのです。その後はもう大変、また胃が
   どよ〜んと重くなり気分悪くて眠れません。明け方4時すぎ、何と今回は便意をまず
   催しトイレに直行。もう固形ではなく、かと言って「私下痢なのー」なんて半端な
   やつじゃなく「ピュア純水99%」状態。情けない事にフンばった姿のまま吐き気まで
   襲ってきました。この吐き気第3陣は本当に苦しかった。出てきたものは黄色い液体。
   お茶と胃液の絶妙なミックスってやつですかね。昔「♪胃液吐くまで〜♪」って言う
   曲がありましたがまさにそんな感じ。もう体も限界らしく冷汗をかきながら全身が
   びりびり痺れ、ベッドに自力で戻る事さえ出来ずトイレの床でしばらくヒーヒー
   ハ―ハー言ってました。Emilは私がゲーゲーやっている音で目が覚めたらしくトイレ
   にすぐ来てくれました。ありがとう!Emil、うれしかった!!うれしかったけど・・
   その時の私の姿はパンツ下ろしてフンばり+洗面台に顔突込みゲロゲロ。もう上から
   下から出ずっぱり!!
   いくら夫婦でもやっぱり隠しておきたい神秘的な部分ってあるよね・・・・・・・・。
   私達の間の神秘の壁はこの夜トイレ中に立ちこめる悪臭と共に見事に崩れ去ったので
   ありました・・・・(涙) 

 

   後日談:発病3日目からは嘔吐もせず胃痛のみ。5日目にしてようやくほぼ完治。
       自身の体験+他の人の話を聞く限りではmag influensaは2・3日で症状
       はだいたい治まるのが特徴の様です。 

 

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